パティシエだった私
私はお菓子作りが大好きで、お菓子をずっと作り続けたい、誰かにも美味しいお菓子を作って喜んでもらいたい、と思い、高校を卒業してから製菓の専門学校へ行きました。
専門学校へ通いだしてから、お菓子の種類の多さを改めて知り、自分はまだ、知らないことだらけだと思いました。講義と実習であらゆる勉強をして、ついにホテルに就職が決まり、そこの製菓担当の部署へ入りました。
どんな楽しみが待っているのか期待と不安でいっぱいでしたが、やはりまずは、下働きばかりでした。洗いものはもちろん、せいぜい果物のカットや、砂糖やクリームの分量計りが私の仕事でした。
少しずつ仕事を任されてきたのは、入社して半年経った頃だったと思います。先輩が辞めてしまい、人手が足りず、私が必要とされたのです。
やっと新しい仕事にも慣れてきたころ、クリスマスシーズンが近づいてきました。クリスマスケーキは、毎年平均して500個は予約され、作っているそうです。どんなに忙しいのか想像もつきませんでした。
クリスマスの1週間前から、なんだか部署の中が、気忙しくなってきます。3日前になると、もうみんな昼夜を問わずケーキ作りに追われます。
その時はすごく大変でしたが、クリスマスが無事過ぎ、次の日になると気が抜けて、逆に寂しくなってしまう感じもしました。
仕事が楽しくて仕方なかったのですが、私も結婚をして妊娠をした時、仕事を辞めることを決めたのです。立ち仕事であり、体力仕事でもあるので、妊娠中はきついと思ったのです。そして、ゆっくり子育てもしたいと思いました。
今では、子供が2人います。4歳と2歳で小さいので、仕事の復帰は、まだ考えていません。
しかし、子供の誕生日、クリスマスなどのイベントの日は、私が腕を振るいます。子供も主人も喜んでくれます。
クリスマスの時期には、クリスマスケーキの注文を知人から受けることが多いです。年々口コミで、数が増えてきて、昨年は全部で50個作りました。仕事をしていた頃みたいに、昼も夜もなく作り続ける感じです。なので、この時期には、いつも昔の職場のことを思い出し懐かしく思います。
仕事を辞めてしまった今でも、誰かを喜ばせるケーキ作りが出来ていることに、とても幸せを感じています。
子供たちが大きくなったら、その時は一緒にケーキ作りをしたいです。